台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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到着を待つ生徒たち

到着を待つ生徒たち

 今年も10月21、22日に、台北市立第一女子高級中學(以下、北一女)とお茶の水女子大学附属高等学校(以下、お茶の水)の国際交流が行われました。昨年は、映画「湾生回家」の上映に合わせた交流になりましたが、今年は1947年2月28日に発生し、その後国民党政権の民衆弾圧につながった台北二二八紀念館を訪問しました。その後、当時刑務所に収容されていた台湾人の方を招待し、講演会を行い、「人権とは何か?」を一緒に考える機会を設けました。

 それと同時に、私には想像できない展開が待っていました。


台北二二八紀念館を訪問

台北二二八紀念館を訪問

 生徒の到着と同時に学校へ着いた私を待っていたのは、学校紹介の後のことでした。

 北一女の楊世瑞(ヤン・シールイ)校長と担当の先生たちに呼ばれ、両校代表のあいさつを翻訳するよう言われ、私がその大役を受ける展開になりました。その後の講演会も、担当の先生から話を翻訳の依頼を受けましたが、私自身の勉強不足を豪快にさらけ出す結果になり、ただただ申し訳なく、そして恥ずかしいばかりでした。


学校で開催されていた運動会1次予選

学校で開催されていた運動会1次予選

 午前の予定が終了し、昼休みの自由行動時間には、開催中の運動会1次予選の様子を視察しました。「1次予選」となっているのは、1学年あたり900人前後在籍している学校のため、1日で予選と決勝を行うのは不可能。そこで、1次予選、2次予選、決勝と分けて行い、決勝は12月12日の学園祭時に行うよう予定を立てています。

 天候はいいとは言えませんでしたが、官公庁街の中にある学校の校庭での運動会は新鮮に映りました。


午後は討論会と発表会

午後は討論会と発表会

 午後は、決まっていたテーマに基づき、討論会と発表会を行いました。

 その後、両校の出し物が披露され、北一女側からは儀仗隊の生徒による模造銃剣を使った演技、お茶の水側からは空手の型、けん玉が披露されました。

 これで、交流活動は終了し、北一女の生徒宅でのホームステイ活動となりました。


最後はみんなでお見送り

最後はみんなでお見送り

 翌22日は12:00に学校に集合。
 時間前に来ていた両校の生徒たちは、記念撮影などで盛り上がっていました。

 そして、迎えのバスが到着し、別れの時となりました。
 家族と一緒に笑顔で見送る姿もあれば、涙を流して別れを惜しむ姿もありました。これまでのような、お互いに涙、涙のシーンは少なくなっていました。バスを見送ったと同時に、雨がパラパラと降りはじめ、文字通りの「涙雨」になりました。
 メール、SNSなど交流手段が多様化し、その気になればいつでもどこでも連絡が取れる時代になってきましたが、この別れの様子は今後変わっていくのでしょうか。

 そんなことよりも、私自身が変わっていかないといけない、ということを痛切に感じた今回の交流活動でした。


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