スイス

スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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お土産屋さんで売られていたアルプスのおいしい塩

お土産屋さんで売られていたアルプスのおいしい塩

 日本の酷暑にはかなわないものの、スイスの今年の夏は30度超えの日が続いていました。

 そんなスイスの場合、アルプスなど標高の高い山へ登れば、平地の暑さから逃れることが(一時的に)できますが、私の場合、なぜか山へ登るより地下へもぐりたい気分になります。(笑)

 以前にも、夏の暑い日に地底湖を見に行ったことがありますが、「幻想的!舟で行く、ヨーロッパ最大の地底湖(2016年9月11日掲載)」、今年の夏はヴォ―州のベー(Bex, Vaud)という地区にある、塩鉱山。


岩塩鉱山の旅はこのトロッコ列車で!

岩塩鉱山の旅はこのトロッコ列車で!

 「塩」といえば、海に囲まれた日本で生まれ育った私にすれば、海塩のイメージが大きいですが、スイスはアルプスの国らしく、アルプスの塩なんですね!

 何でも15世紀にこのアルプスで塩の源泉が見つかって、その後塩産業が発達したそう。1684年にこの塩鉱山が始まり、その後現在までの岩塩の生産の歴史を、ミニトロッコ列車に乗って、迷路のように広がる鉱山内を探索することができます。


トロッコ列車で延々と続く暗くて狭いトンネル内を走ります

トロッコ列車で延々と続く暗くて狭いトンネル内を走ります

 ツアーは基本的にフランス語ですが、ドイツ語、そして英語が話せるガイドさんも多いのと、オーディオガイドも貸してもらえるので、自分のペースで見学したい場合に便利でした。

 日本語のオーディオガイドは残念ながらないようですが、受付で希望すれば日本語のパンフレットをもらえるそうです。

 さてトンネル内へいざ!

 鉱山の内部は18度ぐらいだったので、外の暑い気温が嘘のように冷や~っとしていました。数分暗いトンネルを歩いていくと、1826年に掘られた古い大きな貯蔵庫内に出ます。

 ここで10分ぐらいのミニシネマが上映され、岩塩の採掘の始まりから現在までのストーリーが、かわいらしいイラストで紹介されていました。


内部は迷路のよう。この先は何があるのだろうというスリルも

内部は迷路のよう。この先は何があるのだろうというスリルも

 ミニシネマを見た後は、再び奥へと進み、水のたまったエリアなどを通り抜けていきます。間もなく、小さなトロッコ風列車が目の前に止まっているのが見えました。どうやら、今度はこの小さい列車に乗り込んで、さらに鉱山の奥へと進んでいくようです。

 それにしてもレトロ感満載のトロッコ列車―。

 列車内は、思っていたよりも広かったのですが、窓が大きくて外部がよく見えたからかもしれません。ただ、この列車で延々10~15分ぐらい、真っ暗なトンネルをひたすら進んでいくので(もちろん窓の外は両方とも迫る壁しか見えない)、本当に到着するのかちょっと心配になったほどです(苦笑)。


画像のような塩の結晶や、アンモナイトなどの化石も鉱山から出ます

画像のような塩の結晶や、アンモナイトなどの化石も鉱山から出ます

 昔は最新の掘削機械などありませんでしたから、すべてが手掘り。

 鉱山の暗くてごつごつしたトンネル内には、当時使用されていた掘り道具や、鉱山内を照らしたランプたち、そこで働いていた人たちの服装や仕事場の様子などが展示されていました。

 こういう、日光の入らない所で一日仕事をしていると、うつうつとしないのかしらとか、事故に遭った時すぐ外に出られたのかな、とか当時の人たちの仕事ぶりを想像していました。

 ツアーは2時間。最初は「結構長いな」と思ったのですが、内部が何キロもあって見る物が多かったのと、ミニシアターの上映を見たり、トロッコでの移動時間がそれぞれ10分ずつぐらいあったりして、あっという間に時間がたちました。

 ラストは鉱山内にある地下のレストランでブランチを楽しみました♪ 日本とはまた異なる塩づくりの歴史を、スイスで学ぶという、とてもユニークな経験でしたよ!


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