スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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アルゼンチンで毎日飲まれているものといえば…?

「ビーノ・ティント(赤ワイン)…?」

おっしゃるとおり!
ワイン(特に赤ワイン)の生産国だけに、赤ワインの国内消費量もかなりのものです。

しかし、毎日毎日大人から(あまり小さすぎない)子供まで、朝から飲まれているもの日常飲料といえば、やはり「マテ茶」!

世界三大銘茶の1つであるマテ茶は、ビタミンやミネラル、ポリフェノールを豊富に含んでいて栄養素がかなり高く「飲む野菜」とも言われています。

マテ茶は、牛肉が食事の中心で野菜が不足しがちなアルゼンチン人の食生活にバランスよく栄養素を補っている存在で、アルゼンチンがお肉ばかり食べているわりに生活習慣病にかかる人の割合が少ないのは、マテ茶のおかげといわれているほど。
アルゼンチン人の健康に貢献している、大活躍のお茶でもあります。


マテの正式名はイェルバ・マテ。葉っぱや小枝を乾燥させた茶葉に熱すぎないお湯を注いで成分を抽出します

マテの正式名はイェルバ・マテ。葉っぱや小枝を乾燥させた茶葉に熱すぎないお湯を注いで成分を抽出します

最近では、マテ茶を飲むことでの便秘解消やデトックス効果、結果としてダイエットに効果があるだとか、マテ茶に含まれる多くのビタミンの効能で美肌効果があることなどがよく知られていて、日本でもマテ茶を愛飲している人が増えていますね。

そのように近年ではその健康・美容効果が強調されがちなマテ茶ですが、現地ではマテ茶のそのような効能など全く知らない人も案外いて、習慣として、生活の一部として、うんちく関係なくマテ茶を楽しんでいます。

でも個人的な経験を述べさせてもらうなら、マテ茶は、確実に便秘に効果あり、美肌効果あり、マテ茶を飲んでいると疲れにくいことを実感しています。

長年コーヒー党に属していた私ですが、ブエノスアイレスに住み始めてからは、毎朝エネルギー源としてマテ茶を飲んでいるくらい。


マテ容器にマテ茶をいれボンビージャ(ストロー)で吸って飲む

マテ容器にマテ茶をいれボンビージャ(ストロー)で吸って飲む

そのマテ茶ですが、もともと、南米のグアラニ族が発見した葉っぱ(ハーブ)で、昔から“長寿の飲み物”と言い伝えられてきました。

南米現地では、画像にあるようにマテの容器にマテ茶(葉っぱ)を入れお湯を注ぎ、ボンビージャと呼ばれるストローをさして、吸い飲みをする、といういかにもガウチョ(南米のカーボーイ)らしい飲み方をします。

アルゼンチンでは、マテを回しのみすることは友情の証であり、マテ茶を囲んで何時間も語り合うのがひとつの友情スタイルでもあります。

ちなみに、毎日飲むものだけに、マテ茶にはお湯の温度から、マテ茶にオレンジやレモンの皮を乾燥させたものをいれる、砂糖を入れる、その砂糖もお湯に砂糖を溶かす、いやいや葉っぱに砂糖を混ぜて甘くする、など飲み方にも各人のこだわりがあります。

私は、砂糖を入れない派ながら、疲れているときにはお湯の代わりに少しあたためたミルクと砂糖を入れて飲んだり、暑い日にはお湯の代わりにスプライトなどの炭酸飲料を注いで飲んだりしています。

という各自のこだわりがでるマテ茶ですが、「長寿」以外でのマテ茶に関する昔からの言い伝えがあります。

マテを回しのみするとき、熱すぎるお湯が注がれていれば「わたし怒っているのよ。」という脅迫サインだとか、お湯がぬるすぎると「私たちは友達よ」という一線を引く意思表示だったり、マテ茶を甘くして渡すと「愛しているわ」という告白だったり…。
と、マテ茶に暗黙の“メッセージ”を込めるやり方が今でも言い伝えられています。




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1 - Comments

cheap jacketsより:

2014 年 12 月 13 日 17:12:44

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