スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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洋ナシを紐に通して吊るして…と比較的準備に大変なこの種目

洋ナシを紐に通して吊るして…と比較的準備に大変なこの種目

わたしが住んでいるバレンシアの郊外は子どもを持つ家族所帯が多い地域ということもあって、子ども向け、また家族で参加できる地域イベントが年に5回ほど開催されます。

先日のイベントは、「運動会」!

スペインの学校では日本のような運動会がないので、どのような種目をするのだろうかと興味津々で参加!

開始時間は、土曜日の夕方5時半と、スタートからスパニッシュがもろに見えたりして…。とはいえ、5月中旬の今、昼間はすでに30度超えをしているだけに、カンカン照りの太陽を避けて遅めのスタート時間というのは道理にあってたりします。とはいえ、実際は5時半くらいから人が集まり始め、開始の挨拶が行われたのは夕方6時過ぎというから、さすが時間に寛容なお国~。


●今回の地域運動会の競技は以下のようなものでした。

・風船割りゲーム
二人一組になり、一方の足に紐で風船をつけ、音楽が鳴っている間、他のチームの人の足についている風船を割りに行く。ルールとしてはただ風船を割るのではなく、音楽に合わせて踊りながら割る。最後まで風船が割られなかった組が勝ち。

・洋ナシ食いゲーム
飴くい競争ならぬ洋ナシ食いゲームは、手は後ろに組んで紐につらされた洋ナシをかじるもの。参加者の子どもたちの年齢がバラバラなのもあって、紐の長さもまちまち!自分の身長で届くところを探して洋ナシにかぶりつく必要アリ、だなんてサバイバル能力鍛えられますね~


子どもを年齢で分けずに競技をするところがかえって気に入りました

子どもを年齢で分けずに競技をするところがかえって気に入りました

・サックレース
袋に脚入れて、ジャンプしながら競争するレース。子どもの年齢もごちゃまぜで実施していました。

・水すくいゲーム
数人一組で闘うチーム戦。水が入っているバケツまで走り、お玉で水をすくい、水をできるだけこぼさないようにしてチームメートのところまで走ってきたら、チームメートが持つペットボトルに水を淹れる→交代。次の人がお玉を受け取って走り、水を汲んで戻ってきて…、と時間内で一番多く水をペットボトルに入れたチームの勝ち。


スプーンに卵をのせて走るのは見たことがありますが水は初めて。子どもたち水をこぼさないようにとかなり集中していました!

スプーンに卵をのせて走るのは見たことがありますが水は初めて。子どもたち水をこぼさないようにとかなり集中していました!

・水風船投げ
二人一組になって向かい合い、水風船でキャッチボール。水風船を落として割れたら敗退。最後まで残った組の勝ち。だんだん二人の距離を広くしていったり、大きい水風船を使うので、いつ割れるかとドキドキしながら…。水風船が落ちたら必ずや濡れるので、下に水着を着て参加している子供も!さすが!

・綱引き


大きな水風船が割れると水しぶきがかなり飛ぶのです…隣の水風船が割れてとばっちりを受けることも!でも暑いから水しぶきが気持ちがいい〜

大きな水風船が割れると水しぶきがかなり飛ぶのです…隣の水風船が割れてとばっちりを受けることも!でも暑いから水しぶきが気持ちがいい〜

・軽食
参加した子どもと大人にスナックが配られます。ただ配られるお菓子が、チョコレートたっぷりのドーナツやスポンジケーキというのが、子育て視点で見るといいのかどうか…?スペインって(バレンシアだけかもしれないですが)過保護すぎると思う場面も多いのですが、子どもにいつから甘いものを食べさせるか、といったことに関してはかなり甘い印象です。

軽食、というよりは、クロワッサンやドーナツなどのお菓子とジュースが配られて…解散!運動会が終わったのは午後8時半ごろ、9時前に解散しそれぞれ人が散っていきました。
ちびっこの寝る時間も遅めな国ならではです。


総括して、バレンシアで今回経験した運動会は、チームを年齢ごとに分けるわけでもなく、前もって決まりがあるわけでもなく、とっても自由!でも大きい子どもが小さい子どもに声をかけたり助けながら、それなりに自分たちでゲームを作って進めていくので、たいしたものだなあと思いながら見ていました。チーム戦では、年齢の大きい子どもと小さい子どもが組んで行うので、最近はその経験が不足しがちな「縦割り関係」を経験できるいい機会だなあ…だなんて。

また「何かを一緒にする」って、人を集結させるなあと改めて。運動会が始まるときには初対面同士だった子どもも大人も、ゲームの後は絆が生まれていた気がしたほどでした。

スペインでは日本の運動会のようなチームでするイベントが学校生活であまりない分、今回のように地域といった他の媒体で、子どもたちに同様の経験ができる機会をもっと作っていけたらなあと思いました。


綱引きまで!日本の運動会と違うのは地面がコンクリートなこと!とはいえ地域の会場は狭いので致し方なく…

綱引きまで!日本の運動会と違うのは地面がコンクリートなこと!とはいえ地域の会場は狭いので致し方なく…


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  • 1 コメント

1 - Comments

道下より:

2015 年 05 月 23 日 15:53:39

こちらは運動会真っ盛りのシーズンだけに、実に興味深いリポートですね。

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