スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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わざわざ訪ねて来てくれたレジェスマゴをねぎらって子どもたちは寝る前に飲み物と食べ物を置いておきます

わざわざ訪ねて来てくれたレジェスマゴをねぎらって子どもたちは寝る前に飲み物と食べ物を置いておきます

 お年玉の習慣をスペイン人に説明すると、「じゃあ、日本の子どもはクリスマスにはプレゼントをもらって、1週間後のお正月にはお金をもらうのね。いいなあ~」なんて言葉がかえってきます。

 でも、そういうスペインでも、イブの夜にはサンタクロースから贈り物をもらい、その2週間後、東方三賢者(レジェスマゴ)が到着したとされる1月5日の夜にはまた2回目のクリスマスプレゼントをもらうので、短期間に2重の贈り物といった点では似たり寄ったりでしょうか。

 スペインではクリスマスイブには、その後2週間もの冬休みがあることを考慮して、おもちゃやゲームなど子どもが純粋に(遊んで)喜ぶものをあげ、レジェスには、翌日の1月7日から2学期が始まることを踏まえて、スクールバックやジャンパー、靴といった新学期から使える実用的なモノをあげることが多いようです。イブには両親と祖父母から、レジェスには叔父叔母からのプレゼントを、と分散させることで、過剰のプレゼント攻撃を防ぐなんてことも。

 同時に、スペインではクリスマス前になると、学校や幼稚園、コマーシャルセンター、デパート、会社など多くの場所で、ラ・レゴヒーダ・デ・フゲテス(la recogida de juguetes)と呼ばれる古くなったおもちゃを回収する習慣が活発になります。経済的に余裕がない家庭の子どもにこれらのプレゼントが寄付されます。

 ちなみに、イブの夜サンタさん訪問の際には靴下をぶら下げて寝ますが、1月5日夜のロス・レジェス・マゴスの訪問には3人の賢者たちの目につきそうなところに靴を置いて寝ます。「長旅お疲れさま」とねぎらいを込めて、牛乳とビスケット(なかにはウイスキーとおつまみを置くなんて人も、両親の陰謀が見え隠れ……)を置いておくのは、サンタクロースにもレジェスマゴスにも同様。


子どもたちが寝た後、親にはせっせとクリスマスストッキングのなかみを詰める大仕事が待っているのです!

子どもたちが寝た後、親にはせっせとクリスマスストッキングのなかみを詰める大仕事が待っているのです!

 家庭によって違うと思いますが、筆者の家では、クリスマスストッキングのなかみはサンタさんからのプレゼントで、ツリーの下に置いてあるプレゼントやカードはおじいちゃんやおばあちゃん、親戚からのプレゼントと子どもに言っています。クリスマスストッキングの中身は、みかんなどの果物、複数のナッツ類、お金の形のチョコレート、クラッカー、粘土、ちょっとしたお菓子や、グリッターやシールなどの小物、小さなおもちゃをいれます。


もともとはレジェスは悪い子には木炭を持ってくると言う言い伝えから。現在は木炭に似せた黒い砂糖のかたまりが売られています。

もともとはレジェスは悪い子には木炭を持ってくると言う言い伝えから。現在は木炭に似せた黒い砂糖のかたまりが売られています。

 少しずつ習慣は違うとはいえ、クリスマス時期は子どもたちのソワソワやワクワクが伝わってきて、見ているこちらも微笑んでしまいます。サンタクロースの場合には、子どもの行いが良くなかった場合、「サンタクロース、今年は来ないかもね」という脅しが実によく効きますが、レジェスマゴスは一年間行いがよくなかった子には木炭を持ってくると言われています。

 というわけでクリスマス前の時期には、炭に似せた黒い色をした砂糖の塊りが売られています。




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