大量の宿題(deberes)スペイン学校の思わぬ落とし穴
2014.10.26 up
スペインでは、低年齢から毎日出される宿題が子どもの長期的なやる気をそぐと危惧される声も。実際スペインでは高校や大学での退学者が非常に多いです。
スペインで子育てをしていて驚いたことの一つが、低年齢からボリュームある宿題が出されることです。
例えば、もうすぐ5歳になる我が子が通うプレスクールでは、3歳クラスから週1回(金曜日に持って帰り週末に取り組む)のペースで宿題が出され始め、4歳クラスでは週2回(水曜日は英語、金曜日はスペイン語)の宿題を持って帰宅していました。
現在の5歳クラスでは、毎日スペイン語を読ませる宿題が出るのに加えて、週二回(月曜日と水曜日)英語かスペイン語での「書き取り」が出されます。
やっとゆっくりできる(はずだった)週末にも、英語とスペイン語、地元の言葉であるバレンシア語での書き取りや音読、ドリルなどの宿題が…。
小学生低学年くらいまでは、親がある程度宿題の管理をしなければいけないため、スペイン国内でも「子どものための宿題か親のための宿題か?」という文句も一部の保護者から出ています。
スペインの教育課程に沿うならばバレンシアではバレンシア語が必須科目。外国人親だけならずバレンシア語がわからないスペイン人親もオンライン辞書と格闘しながら子どもの宿題を手伝います。
はじめは、わたしたちが選んだ学校は、英語、スペイン語、バレンシア語が必須で、小学生からはドイツ語とフランス語、北京語を選択で学ぶマルチリンガルのIBスクールなこともあり、少しばかり教育熱心でここまで宿題が多いのかと思っていたのですが、周りを見ると、公立学校であれ私立学校であれ、スペインでは一般的に小学生になると毎日数時間かかる量の宿題が出てくることがわかりました。
4歳や5歳というと、日本ではまだ幼稚園の年齢ですが、スペインでは、この年齢から幼稚園の時間帯は、毎朝9時から夕方5時まで。週日に学校に拘束される時間がとても長いです。
その上、その後の宿題が山ほどあり、「ゆるく」見えるスペイン社会に、思わぬ「(あまり意味がない)シビアさ」が隠れている気がしています。
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